【石油精製】スリリングなホーリーフロンティア(HFC)

あけましておめでとうございます。

いも次郎です

娘のいも子でしゅ


今年最初に紹介するのはホーリーフロンティア(HollyFrontier Corp, HFC)です。

神々しい名前の企業ですが、果たしてどんな企業なのか、じっくり見ていきましょう。


利益安定性 (ストレスフリー度)3 / 10 点
財務安全性 (ストレスフリー度)7 / 10 点
株主還元性 (わくわく度)4 / 10 点
成長性 (わくわく度)4 / 10 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください


こんな人におすすめ!

  • 配当が比較的高利回りな銘柄が好きな人
  • 財務安全性重視の人
  • 石油産業が今後伸びると予想している人
  • 株価が乱高下するスリルを味わいたい人


こんな人におすすめしません!

  • 利益が不安定なのは許せない人
  • 株価が安定しないと落ち着かない人
  • つまり安定志向の人
  • 石油産業なんて絶対投資したくないという人


   Table of Contents

企業概要

ホーリーフロンティアはアメリカの石油精製会社です。

ガソリンやジェット燃料・潤滑油やアスファルトまで、石油から生成される製品を製造、販売しています。

製品的にはジェット燃料以外はコロナ禍ダメージを受けていなさそうな印象だね。


製品的にはジェット燃料以外はコロナ禍ダメージを受けていなさそうな印象だね。

そうとも限らないわよ。
パパの印象が正しいかは後で四半期データを見てみまちょ。


ホーリーフロンティアは6カ所の精製施設を運営しています。

ホーリーフロンティアはホリーコーポレーションとフロンティアオイルが2011年に合併してできた会社です。

両社とも1940年代に創立された比較的古い歴史を持つ企業です。

現在のCEOのMichael Jenningsは鉱物資源会社、流体制御会社を経て、2005年にフロンティアオイルに入社し、2009年にフロンティアオイルのCEOに、2011年の合併後はホーリーフロンティアのCEOに就任しています。


CEOは資源系・流体系のエキスパートって感じだね。CEO歴も長いし、トップは安定していそうだね。

逆に言うと、人材の流動性があまりない企業とも言えるちね。


そんなホーリーフロンティアですが、さっそくデータを見ていきましょう。


データ分析

さて、まずは損益計算書を見ていきます。

損益計算書(単位:ドル)

原価は高めで、原油価格にかなり左右されそうな損益計算書です。


原油価格とは逆相関の銘柄かもしれませんね。


2016年に純損失を出しています。

これはのれんの減損・償却での一時的な営業外費用が発生しているからのようです。


毎年発生する費用じゃないから気にする必要はないですね。

でも、ちょっと営業外費用が発生したらすぐに純損失が出ちゃうとも言えるわよ。。。


四半期データ

コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。

コロナ禍ですべての数字が悪化しています。


パパの予想に反してコロナ禍の影響はかなりあるみたいね。

修行しなおします。。。


売上高推移(ドル)

売上高の推移は若干波がありますね。


2018年と2019年は売り上げを伸ばしただけに、コロナ禍は残念だったわね。。。


営業利益率(%)

営業利益は概ね10%未満で、決して高くはない水準です。


決して低くはないんだけどね、、、波がね、、、
原油価格に左右されているのかな?

そうじゃないみたいよ。
下の原油価格の推移を見てみて。
営業利益率と逆相関とは言えないわ。


いも子の言う通り、むしろ、営業費用が売上高によらずほぼ変わらないから、売上高が上がると営業利益率が上がるみたいです。


EPS(ドル/株)

一株当たりの純利益を表すEPSは若干波があるようです。


営業利益率が低いので、営業外損益の影響を強く受けるみたいです。


株主還元

続いては株主還元について見ていきましょう。

まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。

ここ数年の減配もないようです。


利回りも波はあるものの、そこそこ高水準ですね。


生み出した利益の中からどれだけ配当にお金を回しているかを表す配当性向(%)も少し見てみましょう。

2016年は0になっていますが、この年は赤字だったので0としています。


赤字でも配当は出すという、配当に対する並々ならぬ思いを感じます。


またホーリーフロンティアはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。

Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。

流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。

Buybackを含めた利回りは次の通りです。


Buybackを含めると相当利回りが高いですね。

そうね。
でもBuybackの利回りもそうだけど、いちいち波が高いわね。


ただし、Buybackしたからと言って株価が順調に上がるわけではありませんから、ここで株価の推移も見てみましょう。


株価


いちいち波が高いわね。。。
コロナ禍からも回復できていない様子だし、何がコロナ禍の影響がなさそうなのよ。。。


なお、2021年1月3日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は20倍台)は20倍程度です。


お買い得という水準でもないのね。。。


貸借対照表(単位:ドル)

次に貸借対照表を見ていきましょう。

製造業なので固定資産多めなのは想像できましたが、流動資産も十分あるようです。

流動比率(=流動資産÷流動負債)も毎年200%前後で推移しています。


流動比率から短期的な安全性は問題なさそうです。


自己資本比率(%)

自己資本比率の推移は上のグラフの通りです。


50%以上をキープしているので長期的な安全性も問題ないように感じますね。

そうね。ただ、下落傾向なのが若干気になるわね。


利益余剰金

純資産の内の利益余剰金(ざっくり言うと儲けて貯めたお金)の推移は上のグラフの通りです。


赤字を出した2016年以外は利益余剰金を増やしていますし、たっぷりありますので、財務的には問題ないと評価できそうです。


ROE(%)

自社の純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEは上のグラフの通りです。


アメリカ平均が大体16%前後と言われていますから、平均的なROEのようです。


キャッシュフロー(単位:ドル)

最後にキャッシュフローを見ていきましょう。

毎年しっかり営業キャッシュフローを生み出しています。

投資にもしっかりお金を使っているようです。


キャッシュフローは問題なさそうです。


採点

データから10点満点で利益安定性、財務健全性、株主還元性、成長性の4項目を評価します。


利益安定性については、売上高・営業利益率・EPSなど多くの指標で波があり、2016年は赤字になっていることもあり、あまり評価できず辛口の3点です。


財務安全性については、流動比率は200%近くを推移し、自己資本比率も50%を上回っていますので、短期的にも長期的にも安全と評価でき、高評価の7点です。


株主還元性については、利回りは比較的高水準なのですが、株価の推移が大きく上がったり下がったりと、かなりスリリングなので、少し辛口の4点です。


最後に成長性ですが、投資にはしっかりお金を使っているようですが、石油の精製は成熟産業ですし、大きく伸びることは期待できず、売上高も上がったり下がったり、コロナ禍に至っては暴落ということもありなので、少し辛口の4点です。


今回は辛口でしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!


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