【製薬】安心感があるブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMY)

こんにちは。

いも次郎です

娘のいも子でしゅ


今回紹介するのはブリストル・マイヤーズ・スクイブ(Bristol-Myers Squibb Company, BMY)です。

収益性
(ストレスフリー度)
15 / 20 点
安全性
(ストレスフリー度)
12 / 20 点
効率性
(ストレスフリー&わくわく度)
8 / 20 点
成長性
(わくわく度)
13 / 20 点
株主還元性
(わくわく度)
12 / 20 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください


こんな人におすすめ!

  • 巨大企業に投資したい人
  • そこそこ成長する銘柄に投資したい人
  • インカムゲイン派


こんな人におすすめしません!

  • 急成長を期待している人
  • 効率性重視の投資家
  • キャピタルゲイン派


   Table of Contents

企業概要

ブリストル・マイヤーズ・スクイブはアメリカの製薬会社です。

扱っている薬は多岐にわたり、ガンやHIV、心臓疾患、糖尿病、肝炎、リウマチ、精神疾患など、様々な疾患に対する薬を開発しています(いも次郎は薬には詳しくないので、詳しくはWikipediaまたはブリストル・マイヤーズ・スクイブのホームページをご覧ください)。


今まで分析してきた製薬会社と違って、需要が高そうな薬の取り扱いが多いですね。

逆に言うと、他の製薬会社もその旺盛な需要を取りに来るだろうから、競争が激しそうね。


なお、ブリストル・マイヤーズ・スクイブはコロナ関係の薬は扱っていないようです。

ブリストル・マイヤーズ・スクイブは企業買収と売却を積極的に行っており、近年でも2019年にもNASDAQに上場していた抗がん剤の製薬会社であるセルジーンを740億ドルで買収しています。

研究開発拠点は世界中にあり、ヨーロッパや日本、インドにも研究施設を持っています。


ブリストル・マイヤーズ・スクイブの歴史は長く、1887年に創業し、初期には下剤や歯磨き粉を、第二次世界大戦中にはペニシリンを製造していました。


そんなブリストル・マイヤーズ・スクイブですが、さっそくデータを見ていきましょう。


データ分析

収益性・安全性・効率性・成長性・株主還元性の5つを指標を用いて評価していきます。

さて、まずは収益性から見ていきましょう。

収益性

売上高推移

2019年まではおわん型の推移で比較的安定的だったようです。

2020年はセルジーン買収により売上が急増しています。


当然ですが、コロナに関係なく安定した収入を得ているようです。

扱っている薬の種類も多いから、安定した収入を得られるようね。


粗利率・営業利益率

粗利率は安定していますが、営業利益率は波があるようです。

製薬ですから、研究開発費がかなりかかるようです。

また、2020年はセルジーンを買収したことによる統合費用の計上、広告費用の増加などがあり、営業利益率が低下しました。


営業利益率には波が多少あるものの、これは積極的に企業買収を進めたことによるものですから、心配する必要はなさそうです。

水準自体は今まで分析してきた企業と比べても悪くはないわね。


EPS推移

一株当たりの純利益を表すEPSの推移ですが、やや波があります。

2019年までは積極買収を続けつつも黒字を維持してきましたが、2020年はセルジーンの買収で巨額な特別損失を計上したため、EPSがマイナスになっています。


セルジーンの買収が落ち着く2021年にどこまでEPSをプラスにできるか、要チェックですね。


四半期データ

コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。

コロナ禍発生前後で大きく各指標が変化しているわけではありません。

買収の影響が大きく影響しているようです。

特に2020-12はセルジーンの特別損失を計上していますので、純利益のマイナスはかなり大きくなっています。


売上高と粗利率は安定していますから、問題なさそうです。

コロナ禍なんて全く関係ないわね。


営業キャッシュフロー推移

営業活動によるお金の出入りを示す営業キャッシュフローの推移ですが、2015年に底を打ち、その後はぐんぐん上昇を続けています。


本業でキャッシュを生み出す力が強くなっており、安定感は増しているようです。

たくさん買収しているから損益計算書からはあまり伸びを感じないけど、キャッシュフローは伸びを克明に示しているわね。


採点

多くの買収をしているため、営業利益率やEPSはやや波がありますが、売上高・粗利率は安定しており、営業キャッシュフローからも収益性は増しているということができそうですので、高評価の15点です。


財務安全性

次に財務安全性を評価していきます。

流動比率

流動資産÷流動負債で求められ、短期的な安全性指標である流動比率ですが、高ければ高いほど安全性が高いと評価され、一般的に100%を下回っていれば問題ありと評価されます。

おおむね160%前後で推移しています。

なお製薬業界は流動比率が高い傾向にあり200%を超える企業もザラにあります。


一応安全な部類に入るようですが、製薬会社の中ではやや低いかなぁという印象です。

ま、問題はないとは思うけどね。


当座比率

流動資産の中でもより現金化しやすい当座資産を流動負債で割った当座比率ですが、こちらも短期的な安全性を示し、高ければ高いほどよく、一般的に70%以下であれば問題ありと評価されます。

こちらも製薬業界は平均値が高く、200%あたりが平均のようです。

ブリストル・マイヤーズ・スクイブは安全圏にはいますが平均は下回っているようです。


すでに巨大企業なので、そこまで現金を持ってなくても大丈夫ということなんでしょうか。


固定比率

 固定資産を自己資本で割った固定比率ですが、こちらは長期的な安定性の評価に用いられ、低ければ低いほどよく、100%下回れば安全と評価されます。

近年はやや上昇傾向にあるようです。


近年の上昇はセルジーンを買収したことによるもののようです。

やや高いけど、製薬だから工場たくさん抱えているでしょうし、目くじら立てるほどの水準ではないわね。


自己資本比率

こちらも長期安全性を評価する自己資本比率で、少なくとも30%以上は欲しく、70%以上あれば十分安全であると評価できます。

30%以上をかろうじでキープしていますが、近年はやや下落傾向にあります。


これもセルジーンを買収したことによって2020年は大きく水準を落としています。
ただ、ここが底でしょうから、問題はないと思います。


フリーキャッシュフロー推移

営業キャッシュフローから設備投資の金額を引いて求められる安全性を評価するフリーキャッシュフローの推移です。

設備投資はそこまで増えておらず、お金がどんどん流入していることが分かります。


2015年以降は着実に規模が大きくなっているようです。

今は上げ潮のようね。


採点

短期・長期の安全性ともに製薬業界の中ではやや低い水準となっています。

ただ、一般的には良い水準ですし、フリーキャッシュフローも上げ潮ですので、やや高評価の12点です。


効率性

次に効率性を見ていきます。

ROE

自己資本(純資産)に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示すROEですが、アメリカ平均は16%前後だと言われており、製薬業界の平均はやや高い25%程度のようです。

ブリストル・マイヤーズ・スクイブはやや波がありますが、多くの年で製薬業界の平均どころかアメリカ平均も下回っています。


巨大企業すぎて平均になかなかタッチできないのでしょうか。

ただ、自己資本比率もそこまで高くないから、ちょっと残念ね。


総資本回転率

売上高を総資産で割って算出され、総資産からどれだけ効率的に売上を生み出したかを表す総資本回転率ですが、製薬業界の平均値は0.62のようです。

2018年までは平均的だったようですが、2019年以降は大きく下回っています。


セルジーンの買収効果が今後現れてくるでしょうから、上昇するとは思いますが、今のところちょっと物足りません。

今後の推移は要チェックね。


採点

ROE、総資本回転率共に平均を下回っていますので、辛口の8点です。


成長性

次に成長性を見ていきます。

売上高増加率

売上高成長率について、2015年以降は安定して成長をしていることが分かります。

なお、製薬業界の5年売上成長率は9.66%程度ですので、製薬業界の中でもよく成長していることが分かります。


積極的に買収を進めた結果、売上高は順調に伸びています。

巨大企業ではあるものの、成長に対する貪欲さは評価できるわね。


営業利益増加率

営業利益成長率については、売上高ほどの伸びはありません。


積極的に買収してもコストが発生するため、営業利益は急には伸びないようですね。

まぁ、増加傾向とも減少傾向とも言えないから、悪いとも言えないわね。


EPS増加率

EPSの成長率については、波が激しいです。

なお、2020年の実績の-4.0に対して2021年のコンセンサス予想は7.48、2022年のコンセンサス予想は8.05(2021/4/2, Yahoo!Finance)と、今後も順調に成長することが予想されています。


ややストレスフルな推移ですね。

コンセンサス予想は今のところ堅調だと予想されているようね。


採点

売上高は順調に伸びており、営業利益・EPSは波が高いようですが、コンセンサス予想は堅調ですので、ぼちぼち高評価の13点です。


株主還元性

続いては株主還元について見ていきましょう。

一株当たりの配当金と配当利回り

まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。

ここ数年は増配傾向にあり、利回りもおおむね2%以上で推移しています。


利回りはそこそこあるので、インカムゲインを重視する投資家には結構いいと思います。


配当性向

生み出した利益の中からどれだけ配当にお金を回しているかを表す配当性向(%)は、バランスが大事で、高すぎても無理して配当を出しているという評価になり、低すぎても、配当を軽視しているという評価になります。

配当性向は50%以上の年が多く、100%を超えることもあります。


ちょっと高いですね。
この状況でずっと増配傾向にありますから、配当にはかなり力を入れているようです。

逆に減配したら株価に大ダメージね。


株価

株価の推移ですが、傾向を探るのが難しい状況が続いています。


キャピタルゲインをゲットするのはなかなか難しそうですね。

2016年以前は上昇傾向が続いていたから、今後伸びる可能性はゼロではないと思うけどね。


PER

2021年4月2日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は25倍台、製薬業界の平均はやや高く41倍台)はEPSがマイナスなので測定不能です。。


PBR(株価純資産倍率)

2021年4月2日時点でのPBR(純資産で考えた割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、航空業界平均は7.88倍)は3.71で、PBRで考えると割安であるようです。


ベータ値

株式市場全体との相関関係を示すベータ値ですが、ブリストル・マイヤーズ・スクイブは0.62です。

ベータ値は1だと市場全体と同じ動きをし、1以上だと市場が上昇相場では株価を市場平均より大きく上げ、下落相場だと逆に市場平均より下がる傾向にあると評価されます。

0だと市場には関係なく株価が動き、マイナスだと市場全体とは逆の動きを見せるということになります。

ブリストル・マイヤーズ・スクイブの株価は市場より緩やかに値が動くようです。


採点

株価の推移はイマイチですが、配当利回りはそこそこ高いので、やや高評価の12点です。

ただし、配当性向が高いので、減配には要注意です。


総評

巨大企業ではありますが堅実な成長を見せていますから、今後もその成長を享受できそうな気配はあります。

安定感もありますので、ホールドして放置するにはちょうどいい銘柄かもしれません。


まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!


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