【銀行】コテコテの伝統的銀行のM&Tバンク(MTB)

こんにちは。
いも次郎です。

今回紹介するのはM&Tバンク(M&T Bank Corporation, MTB)です。

利益安定性 (ストレスフリー度)8 / 10 点
財務健全性 (ストレスフリー度)7 / 10 点
株主還元性 (わくわく度)6 / 10 点
成長性 (わくわく度)6 / 10 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください


こんな人におすすめ!

  • 銀行の中でも財務がより安定している銘柄に投資したい人
  • 割安銘柄を探している人
  • 安定志向の人


こんな人におすすめしません!

  • 短期間で大きく儲けたい人
  • 配当をたくさんほしい人
  • 銀行が斜陽産業だと感じている人


   Table of Contents

企業概要

M&Tバンクはアメリカの銀行です。

主にアメリカ東海岸で800近くの店舗を運営しています。

事業については、個人と中小企業に向けて預金、融資、資産・年金の管理運用、保険やその他金融商品の提供を行っています。

日本で言う地方銀行的な立ち位置でしょうか。

今まで分析してきた巨大銀行とも、富裕層向け銀行とも少し性質が異なりそうです。


創立は1856年で、東海岸20にも及ぶ銀行を買収し、現在のような東海岸で大きな勢力を誇る銀行へ成長しました。


CEOのRené F. Jonesは1992年にM&Tバンクに入行し、2017年からCEOに就任しています。

そんなM&Tバンクですが、さっそくデータを見ていきましょう。


データ分析

さて、まずは損益計算書を見ていきます。

損益計算書(単位:ドル)

まず収入に関しては、利息収入の割合が大きいです。

ファーストリパブリックバンクほど利息収入に偏っているわけではありませんが、ウェルズ・ファーゴJPモルガン・チェースよりは利息収入の割合が大きいです。

伝統的な銀行の形に近いようです。


四半期データ

コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。

売上高は微減で営業利益・純利益共にコロナ禍の影響を若干受けていますが、9月には上昇に転じていますので、あまり影響はなさそうです。


売上高推移(ドル)

売上高の推移ですが、上昇傾向が続いています。

ファーストリパブリックバンクもそうでしたが、中堅銀行はここ数年は好調だったようです。


利益率(%)

利益率(税引き前)の推移についても、高水準を維持しています。

かなり評価が高かったファーストリパブリックバンクにも匹敵する高水準です。


EPS(ドル/株)

一株当たりの純利益を表すEPSについても、上昇傾向が続いていますので、投資家としてはかなり評価できます


株主還元

続いては株主還元について見ていきましょう。

まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。

ここ数年は減配せず、利回りも悪くない水準です。


生み出した利益の中からどれだけ配当にお金を回しているかを表す配当性向(%)も少し見てみましょう。

そこまで高くはありませんので、無理せずそこそこの配当を出していると言えます。


またM&TバンクはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。

Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。

流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。

Buybackを含めた利回りは次の通りです。

Buybackはやったりやらなかったりですね。

やるときはしっかりBuybackを行っている印象です。

ただし、Buybackしたからと言って株価が順調に上がるわけではありませんから、ここで株価の推移も見てみましょう。


株価

2017年からはパッとしない推移で、コロナ禍でかなり値を下げています。

コロナ禍の底から若干回復はしているものの、四半期データから業績は回復傾向ですので、もっと回復してもいいのになぁとも思います。


貸借対照表(単位:ドル)

次に貸借対照表を見ていきましょう。

まさに絵にかいたような伝統的な銀行の姿です。

負債の大部分が預金で、資産の大部分がローンです。

同じ銀行でも、投資銀行とは全く別物の貸借対照表です。


自己資本比率(%)

自己資本比率の推移ですが、横ばい傾向で、水準についても今まで分析してきた銀行に比べると高めです。

一般的に銀行の自己資本比率は低いので、銀行の中では高水準で財務的には長期的に安定と言えそうです。


利益余剰金

純資産の内の利益余剰金(ざっくり言うと儲けて貯めたお金)の推移ですが、こちらも上昇傾向で、財務的には問題なさそうです。


ROE(%)

自社の純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEですが、2017年までは他の銀行に比べて若干低水準ですが、2018年以降は高水準になっています。

自己資本比率が高いとROEは下がりがちになりますが、M&TバンクのROEの水準は悪くなく、うまく稼いでいるのではないかと思います。


キャッシュフロー(単位:ドル)

最後にキャッシュフローを見ていきましょう。

銀行にしてはしっかり営業キャッシュフローを生み出しており、他のキャッシュフローもおかしなところはなく、問題なさそうです。


結論

データから10点満点で利益安定性、財務健全性、株主還元性、成長性の4項目を評価します。


利益安定性については、売上高、EPSが伸びており、営業利益率も高水準、ROEも悪くありませんので、高水準の8点です。


財務健全性については、自己資本比率が他の銀行と比較して高く。利益余剰金も上昇傾向ですので、高評価の7点です。


株主還元性については、株価はここ数年はパッとしないものの、配当はそこそこありますので、少し高評価の6点です。

なお、2020年12月27日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は20倍台)は12倍ほどですので、割安だと言えそうです。


最後に成長性ですが、ここ数年売上高が伸びており、コロナ禍の影響も限定的ですので、今後もそこそこ期待ができ、少し高評価の6点です。


今回は高評価でしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!

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