【ライブ・エンタメ】コロナ禍から復活できるか!?ライブネーション・エンターテイメント(LYV)

こんにちは。
いも次郎です。

今回紹介するのはライブネーションエンターテイメント(Live Nation Entertainment Inc, LYV)です。

   Table of Contents

企業概要

ライブネーションエンターテイメントはアメリカのビバリーヒルズに本社を構えるライブ・エンターテイメント企業です。

主な事業内容はコンサート事業・チケット販売事業・アーティストマネジメント事業・広告事業です。

ライブネーションはマドンナやU2などの超有名アーティストをマネジメントし、さらにコンサート数多く手がけ、ライブエンターテイメント総合プロデュースの巨人といったところです。

全世界でのライブ運営の経験から、世界中のエンターテイメントに関するデータ、ライブ運営、広告ノウハウを備えているのがライブネーションの強みです。

ライブエンターテイメント運営会社なので、収入の柱はコンサートの収入かと思いきや、広告収入が柱のようです。

設立は2010年で、チケット販売会社であるTicket Masterとライブエンターテイメント運営会社のライブネーションが合併して今のライブネーションが誕生しました。

CEOのMichael Rapinoは自身でライブ運営会社を創設したのち、ライブネーションの前身であるCCEという会社で上級職を歴任し、2005年からライブネーションのCEOに就任しています。

こんなライブネーションのですが、コロナ禍の影響がかなり気になりますね、、、

ではさっそくデータを見ていきましょう。


データ分析

さて、まずは損益計算書を見ていきます。

損益計算書(単位:ドル)

利益がほぼありませんね。

2015年にいたっては純損失を出しています。

ここ5年の純利益の額自体は2019年に最高を記録していますが、コロナ禍が、、、見てみますか。


四半期データ

やはりコロナ禍の影響は甚大のようです。

売上高がほぼ消えてなくなっています。

ただ、2019年12月には下落が始まっていましたから、コロナ禍が売上高減少のすべての原因というわけではなさそうです。


売上高推移(ドル)

売上高の推移だけ見るとここ数年は好調だったようです。


営業利益率(%)

営業利益率はかなりの低水準です

ただ外れ値の2017年を除くと営業利益率が上昇傾向であったため、コロナ禍さえなければ期待できたんですけどね、、、


EPS(ドル/株)

一株当たりの純利益(非支配・少数株主持分を含む)を表すEPSですが、こちらも外れ値の2017年を除けば上昇傾向でした

コロナ禍が非常に悔やまれます。。。


株主還元

続いては株主還元について見ていきましょう。

まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)ですが、ライブネーションは無配株です。


株価

株価の推移ですが、営業利益率・EPSの上昇に伴って株価も上昇していたのですが、コロナ禍でやはり値を下げています。

ただ、コロナワクチンの開発に伴うコロナ禍の終息が期待できるようになってきてからは一気に値を上げる結果になっています。

各数字は上向いていましたから、コロナ禍さえ乗り越えられれば、今まで我慢してきた人々がコロナ禍を乗り換えた後にエンタメ熱を爆発させることも期待できますから、それもあって値を上げているのかなぁと推察できます。


貸借対照表(単位:ドル)

次に貸借対照表を見ていきましょう。

まず、純資産ですがそこまで潤沢にあるわけではなさそうですが、増減はあまりしていませんね。

気になるのは流動比率(=流動資産÷流動負債)です。

流動比率が100%近くで推移しており、2017年は100%を下回っています。

流動比率が100%を下回ってしまうと1年以内に現金化できる資産以上に1年以内に返済しなければいけない借金が多いことになりますから、短期的な財務状況に不安があるということになります。

ひとまず2017年以降は流動比率が100%を上回っているので、危機的とは言えませんが、不安が残る推移を見せています。


自己資本比率(%)

自己資本比率の推移ですが、減少傾向にあります。

一番高かった2015年でさえ30%を下回っていますから、長期的にも財務状況に不安が残りますね


利益余剰金

一方で純資産の内の利益余剰金(ざっくり言うと儲けて貯めたお金)の推移ですが、若干の改善傾向が見られます。

ですので、財務状況が全くもって評価できないという状況ではないようです。(利益余剰金も下がっていたら最悪でした)


ROE(%)

自社の純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEですが、そもそもEPSが毎年マイナスなのであまり参考にはなりませんが、一応載せておきます。


キャッシュフロー(単位:ドル)

最後にキャッシュフローを見ていきましょう。

まず、毎年営業キャッシュフローを生み出しているのでひとまず安心です。

期首期末のキャッシュの額自体は多いので、キャッシュはいっぱい持っているようです。

投資にも毎年お金を使ってますので、今後の成長に期待はできそうです。


結論

データから10点満点で下記の4項目を評価します。

利益安定性 (ストレスフリー度)3 / 10 点
財務健全性 (ストレスフリー度)3 / 10 点
株主還元性 (わくわく度)5 / 10 点
成長性 (わくわく度)6 / 10 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください

今回は辛口でした。


利益安定性については、売上高は伸ばしていますし、営業キャッシュフローも毎年生み出していますが、営業利益率が現状では低すぎですね。

EPSもマイナスですし、ちょっと評価しづらいので3点です。


財務健全性については、流動比率も100%前後をウロウロしていますし、自己資本比率に至ってはもともと高くない上に減少傾向ですので3点です。

利益余剰金が改善されているのが唯一の救いです。


株主還元性については、株価はぐんぐん伸びていますが、無配なので、うーん中立の5点ですね。

ちなみに2020年12月11日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は20倍台)は1900倍近くになっていますので、イケイケ割高のグロース株の部類に入ると思われます。


最後に成長性ですが、売上高は上昇し、営業利益率、EPS、利益余剰金は改善傾向にありましたので、何もなければ成長に期待できたのですが、いかんせんコロナ禍の打撃が痛いです。

ただエンタメはローマ時代から今に至るまでずっと人間の生活の身近にあったものですから、アフターコロナの世界でも消えてなくなるとは考えにくいですから、きっとエンタメ界は復活するとは思います。

なのでそこまで悲観する必要はないと思いますのし、逆に我慢の後のエンタメ熱爆発に期待して6点を付けました。


今回は辛口でしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!


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