【金融・保険】手堅いバリュー株!?アメリプライズ・ファイナンシャル(AMP)

こんにちは。

いも次郎です

娘のいも子でしゅ


今回紹介するのはアメリプライズ・ファイナンシャル(Ameriprise Financial Inc, AMP)です。

利益安定性 (ストレスフリー度)7 / 10 点
財務安全性 (ストレスフリー度)4 / 10 点
株主還元性 (わくわく度)7 / 10 点
成長性 (わくわく度)5 / 10 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください


こんな人におすすめ!

  • キャピタルゲインもインカムゲインも両方ほしい人
  • 割安バリュー株派の人
  • しっかり利益を生み出してることを重視する人


こんな人におすすめしません!

  • イケイケのグロース株派の人
  • 握力弱めの人
  • 自己資本比率を重視する人


   Table of Contents

企業概要

アメリプライズ・ファイナンシャルはアメリカの金融サービス企業です。

取り扱っている金融商品・サービスは主に下の通りです。

  • 年金
  • 各種保険
  • 住宅ローン
  • 株式・ETF(売買とアドバイス)
  • 不動産(売買とアドバイス)
  • 個人資産管理・アドバイス

顧客層としては、富裕層がメインのようです。


富裕層ビジネスは儲かるらしいわよ。


アメリプライズ・ファイナンシャルはこれら金融商品・サービスをアメリカのみならず、世界中で提供しています。

競合他社は多数あり、今まで分析してきた保険会社だけで言うと、損害保険のチャブ、保険ブローカーのエーオンアーサーJ・ギャラガーなどが挙げられますし、金融で言うとゴールドマンサックスBENなどが挙げられます。



創立は1894年の老舗企業で、元々はアメリカンエキスプレス(AXP)の一部でしたが、2005年に分離しました。

そんなですが、さっそくデータを見ていきましょう。


データ分析

さて、まずは損益計算書を見ていきます。

損益計算書(単位:ドル)

金融系なので、いつもと違った損益計算書です。

収入の柱は手数料収入で、支出の柱は販管費です。

なお、手数料収入の額は販管費の額を毎年上回っています。


こういうところを見てしまうと、「金融商品は手数料に注意」というのもうなずけるわね。


また、毎年しっかり純利益を出しているのも見て取れます。


四半期データ

コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。

営業利益と純利益は異様な動きを見せているので、ちょっと置いときますが、売上高はコロナ禍以前より下落傾向が見られます。


ただ、売上高は2020年Q3で上昇に転じていますので、コロナ禍耐性がないわけではなさそうです。


売上高推移(ドル)

売上高の推移ですが、横ばい傾向です。


安定性はありますね。

面白味はないわね。


利益率(%)

利益率については若干波があるものの、水準自体は高いと言えます。


波があるものの、こちらも横ばい傾向なので、問題はなさそうです。


EPS(ドル/株)

一株当たりの純利益を表すEPSについては、上昇傾向ではあるようです。


コロナ禍の影響で、このトレンドが終わってしまうのか、注目したいところです。

TTM(直近4四半期の合計)は14.25だから、なかなか踏ん張っているわね。


株主還元

続いては株主還元について見ていきましょう。

まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。

増配が続いており、利回り自体も波があるものの、比較的高利回りだと言えます。


いも次郎のような配当重視の投資家にはいいかもしれませんね。

ただ、波があるということは、株価が落ち着かないのかしらね。


生み出した利益の中からどれだけ配当にお金を回しているかを表す配当性向(%)も少し見てみましょう。

概ね30%前後で推移しています。


水準自体は高くもなく、低くもないというところですね。

それで高利回りなら、配当への安心感があるわね。


またアメリプライズ・ファイナンシャルはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。

Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。

流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。

Buybackを含めた利回りは次の通りです。

Buybackを含めるとかなりの高利回りになります。


配当とBuybackの両方に力を入れているようですね。

株主還元には積極的なようね。


ただし、Buybackしたからと言って株価が順調に上がるわけではありませんから、ここで株価の推移も見てみましょう。


株価


大きな波はいくつも見られますが、大局的に見れば上昇傾向のようですね。

コロナ禍の落ち込みからもすぐ回復しているし、コロナ禍耐性は高いと見られているようね。


なお、2021年1月22日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は20倍台)は約15倍で割安と言えそうです。


貸借対照表(単位:ドル)

次に貸借対照表を見ていきましょう。

これまたいつもと違う形をしています。

保険会社の貸借対照表は難しいですね。

資産・負債共にかなりの割合を占めている分離勘定資産・負債ですが、これはは変額保険や変額年金など、契約者が直接リスクを負担しているものを計上しています。

なので、どちらかというと契約者の資産・負債という意味合いが強いです。

この資産・負債が多いので、変額保険や変額年金が主力ということが分かり、これらの商品の手数料で多くの利益を生み出しているようです。


ひとまず、給付金・保険金などの流動的な負債と現金や投資資産などの流動的な資産を比べたら、流動的な資産の方が多いので、短期的に債務不履行に陥る心配はなさそうですね。


自己資本比率(%)

自己資本比率の推移ですが、下落傾向のようです。


水準自体もかなり低いわね。

一見低く見えますが、先ほど貸借対照表を見たときに、分離勘定はどちらかというと契約者の資産と負債であると言いましたね。

なるほど、だとすると純粋な意味での自己資本比率は分離勘定を引いて考えた方がいいわけね。

そうですね。分離勘定を引いた自己資本比率はおよそ10%前後となり、銀行などと同じ水準になりますね。

ただ、過去に分析した保険会社よりは水準は低いわね。銀行と保険会社の間という感じなのね。


ただ、それでも下落傾向なのは気になるわね。

そうですね。長期的な安全性に若干不安がありますね。


利益余剰金

純資産の内の利益余剰金(ざっくり言うと儲けて貯めたお金)の推移ですが、こちらは順調に増加しています。


こちらは一転していい感じで増えていますね。

やっぱり自己資本比率も増えてほしいわね。


ROE(%)

自社の純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEですが、こちらはやや上昇傾向のようです。


水準自体もアメリカ平均と言われている16%を大きく上回っているので、効率的な企業だと言えそうですね。

まぁ、自己資本比率が低いからだともいえるけどね。


キャッシュフロー(単位:ドル)

最後にキャッシュフローを見ていきましょう。

毎年営業キャッシュフローを生み出しており、本業は安定しているようです。

また、投資にもしっかりお金を使っています。


キャッシュフローは問題なさそうです。


採点

データから10点満点で利益安定性、財務安全性、株主還元性、成長性の4項目を評価します。


利益安定性については、利益率は若干波があるものの、売上高は安定しており、EPSも伸びていますので、高評価の7点です。


財務安全性については、利益余剰金は増えており自己資本比率の水準自体は悪くはないのですが、減少傾向なのがかなり気になりますので、若干辛口の4点です。


株主還元性については、利回りが比較的高く、配当性向も安心感を与える水準で、株価も若干波はあるものの大局的には上昇傾向ですので、高評価の7点です。


最後に成長性ですが、コロナ禍耐性は高いものの、それほど大きく成長する要素はあまりありませんので、中立の5点です。


今回は若干高評価でしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!


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