【メキシコ料理チェーン】コロナ禍が追い風になるチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)

こんにちは。

いも次郎です

娘のいも子でしゅ


今回紹介するのはチポトレ・メキシカン・グリル(Chipotle Mexican Grill Inc, CMG)です。

利益安定性 (ストレスフリー度)6 / 10 点
財務安全性 (ストレスフリー度)6 / 10 点
株主還元性 (わくわく度)7 / 10 点
成長性 (わくわく度)7 / 10 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください


こんな人におすすめ!

  • イケイケのグロース株投資家
  • コロナ禍耐性高めの銘柄を探している人
  • 財務諸表が比較的安定している銘柄を探している人


こんな人におすすめしません!

  • バリュー株投資家
  • 配当重視の投資家
  • 利益率重視の人


   Table of Contents

企業概要

チポトレ・メキシカン・グリルはアメリカのタコスやブリトーなどのメキシコ料理チェーンです。

日本人にはあまりなじみがないメキシコ料理ですが、メキシコが隣国であるアメリカでは人気の高いジャンルの一つです。

チポトレ・メキシカン・グリルは数あるメキシコ料理チェーンの中でも、ファストカジュアルの先駆け的存在です。


ファストカジュアルとは、ファストフードとレストランの間のようなスタイルです。

つまりファストフードよりはクォリティは高いですが、価格も高く調理時間も長く、逆にレストランよりは安く調理時間も短いですが、クォリティは低めです。


日本で言うとフードコートのお店がそのジャンルかしら。


そんなファストカジュアルは近年のアメリカの外食産業の中で最も成長している形態です。


外食と言えばコロナ禍の影響をかなり受けているようだけど、ここは大丈夫かしら。

チポトレ・メキシカン・グリルはカウンターで注文して、店内で食べるか持ち帰るかを選べるというスタイルをとっているので、影響は軽微であることが期待できそうですよ。

パパの予測が正しいかどうかは四半期データで確認してみましょ。

また、オンライン注文にも力を入れているようですから、コロナ環境にフィットしているかもしれません。


創立は1993年でコロラド州デンバーに1号店をオープンし、2年後には2号店をオープンしました。

1999年にはマクドナルドからの出資を受け急成長し、2006年にマクドナルドが完全撤退するまでに500店舗以上にまで規模を拡大しました。

現在では2000店以上を抱える巨大チェーンに成長し、アメリカのみならず、カナダ・ヨーロッパにも進出しています。


ライバル企業としては、メキシコ料理のファストフードチェーンのタコベル(Taco Bell)が挙げられます。

タコベルの親会社はKFCやピザハットなどのブランドを抱える巨大持株会社ヤム・ブランズ(YUM)です。

強力なライバル企業がいるわけね。


そんなチポトレ・メキシカン・グリルですが、さっそくデータを見ていきましょう。


データ分析

さて、まずは損益計算書を見ていきます。

損益計算書(単位:ドル)

まず見て取れるのは、薄利多売なスタイルで、特に売上原価が高いようです。


安さとクォリティを同時に追求するスタイルなので、原価高めなのは仕方なさそうですね。


四半期データ

コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。

コロナ禍に見舞われた2020年3月からの推移については、売上高だけ見てみるとコロナ禍により6月までは微減で、9月に至ってはコロナ禍以前より売上高が伸びています。

他の数字についても6月は落ち込みが見られましたが、9月には急回復しています。


コロナダメージなんて全くなく、逆に追い風のようですね。

パパの予想は大当たりね。


レストランやバーなどの店内飲食が基本の店舗からの流入が、売上急上昇に寄与してそうです。

なお、売上高の半数近くがオンラインでの売り上げのようです。


売上高推移(ドル)

売上高の推移ですが、2015年から2016年にかけては急落し、その後順調に回復しているという推移です。


実は2015年にチポトレ・メキシカン・グリルの店舗で食品衛生事件が複数発生しており、その影響で売上が落ち込んだようです。
その後は商品の無料提供や広告によって信頼回復に努め、以後は順調に売上を伸ばしています。

危機対応能力はそこそこあるようね。


営業利益率(%)

営業利益率の推移ですが、2015年に急減していますが、その後は上昇傾向に転じています。


ここ数年の上昇傾向は好材料ではあります。

ただ戻りが遅い気もするわね。2015年までの水準を考えたら、早く10%までは戻ってほしいところね。


EPS(ドル/株)

一株当たりの純利益を表すEPSですが、こちらは順調な回復を見せています。


売上高の上昇の影響が大きいですね。

営業利益率が元の水準に戻れば、なお上がりそうね。


株主還元

続いては株主還元について見ていきましょう。

まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)ですが、ここ数年は無配が続いています。


ただ、チポトレ・メキシカン・グリルはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。

Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。

流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。

Buybackを含めた利回りは次の通りです。

2016年まではBuybackに力を入れていたようですが、近年は水準がかなり下がっています。



再浮上中ですので、仕方ありませんね。

Buybackは出しやすいし止めやすいもんね。


ただし、Buybackしたからと言って株価が順調に上がるわけではありませんから、ここで株価の推移も見てみましょう。


株価

2015年の食品衛生問題からはジリ貧状態でしたが、2019年からは上昇傾向に転じています。

また、コロナ禍で一瞬下げていますが、すぐに反転し、ここ数年では最高値を更新しています。



食品衛生問題から立ち直り、さらにコロナ禍が追い風になっている形ですね。

今年の決算が楽しみね。


なお、2021年1月20日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は20倍台)は170倍近くあり、割高イケイケグロース株のようです。


貸借対照表(単位:ドル)

次に貸借対照表を見ていきましょう。

2018年までは負債合計がかなり少なかったのですが、2019年に固定負債が激増しています。

同時に固定資産も激増しています。

詳細を見てみると、オペレーティングリースで固定資産・負債を増やしているようです。

チポトレ・メキシカン・グリルはフランチャイズは行わず、全て直営店のようです。

そして、2019年には100店舗以上を新規で出店したので、固定資産・負債が増えたようです。

流動比率(=流動資産÷流動負債)は200%近くを推移しています。


形は大きく変わってしまいましたが、流動比率から短期的な安全性は引き続き問題なさそうです。


自己資本比率(%)

自己資本比率の推移ですが、2018年から2019年にかけては大きく水準を落としています。


それでも自己資本比率は30%をキープしていますし、問題視するほどではないかと思います。

つまり、長期的安全性も問題なさそうね。


利益余剰金

純資産の内の利益余剰金(ざっくり言うと儲けて貯めたお金)の推移ですが、こちらは上昇傾向が続いています。


利益余剰金もしっかり積み上げていますので、安全性は問題なさそうです。


ROE(%)

自社の純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEですが、食品衛生問題前の水準まで戻しています。


22%という水準はアメリカ平均と言われている16%を上回っていますので、効率よく利益を生み出していると言えそうです。

営業利益率が向上したら、さらに効率的になりそうね。


キャッシュフロー(単位:ドル)

最後にキャッシュフローを見ていきましょう。

毎年営業キャッシュフローを生み出しており、さらに2019年は2015年以上の成績です。

本業でかなりキャッシュを生み出していることが分かります。

また、2016年以外は積極的に投資もしているよう。

キャッシュフローは問題なさそうです。


採点

データから10点満点で利益安定性、財務安全性、株主還元性、成長性の4項目を評価します。


利益安定性については、食品衛生問題で2015年から売上高・営業利益率などが下がりましたが、順調に回復していますし、ROEの水準も悪くありませんので、少し高評価の6点です。


財務安全性については、流動比率は問題なく、自己資本比率は2019年にかなり下がったものの、問題視するほどではありませんので、こちらも少し高評価の6点です。


株主還元性については、無配ではありますが、株価が右肩上がりですので、高評価の7点です。


最後に成長性ですが、オンライン注文などのデジタル化に力を入れており、デジタル化が売上高上昇に寄与しているところを見ると、デジタル化が進んでいない店との差が今後ますます開きそうですので、高評価の7点です。


今回は高評価でしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!


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