【医療機器】ジンマー・バイオメット(ZBH)

こんにちは。
いも次郎です。

今回紹介するのはZIMMER BIOMET(ジンマー・バイオメット, ZBH)です。

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企業概要

ZIMMER BIOMETは医療機器メーカーで、主に整形外科用の医療機器(メインは人工関節)を扱っているようです。

もともとはZIMMERとBIOMETは別の企業でしたが、2014年にZIMMERがBIOMETを買収し、現在のZIMMER BIOMETになりました。

ZIMMER BIOMETは現在までに複数の企業を買収し、ホールディング体制を構築しています。

全世界に事業を展開しているグローバル企業であり、日本市場にも参入しています。

ヘルスケア分野なので不況に強そうな印象ですし、医療機器を製造しているので利益率もよさそうな匂いがします。

さらに積極的に買収も進めているので、イケイケ企業なんでしょうか。

それではデータを見てみましょう。

データ分析

まずは損益計算書を見てみましょう(単位:ドル)。

2018年に純損失を出していますね。

この年に営業外費用が膨らんでいますが、のれん償却費用が多くかかったようです。

のれん償却費用とは簡単に言うと、企業を買収する際に購入費用が買収先の評価額を上回った際に発生する差額を費用として計上するというものです。

ZIMMMER BOIMETは企業買収を繰り返しているイケイケ企業なので、買収による純損益は膨大にならなければ気にしなくてもいいかなとは思います。

しかしながら、売上高の上昇が買収に見合っているかはちょっと微妙です。


営業利益率(%)の推移を見てみましょう。

本業では安定して稼いでいるようです。

営業費用は一見高く見えますが、医療品メーカーなのでまぁこんなものではないでしょうか。


次にEPS(ドル/一株)を見てみましょう。

イケイケ企業なので安定はしていませんね。

長期投資家のいも次郎には少しストレスフルで爆発しそうです。


続いて配当利回り(%)を見てみましょう。

うーん、イケてませんね。

2014年以前も同じような配当利回りでしたが、それまではBuyback(自社株買い)をすることで株主還元していたようです。

Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。

流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。

自社株買いは2015年以降行われておらず、配当利回りも水準に変化なし、ちょいとイケてないですね。

Facebookのようなハイテク株には無配株も多いのですが、そのような企業は利益を再投資してさらなる自社の成長を促し、企業価値を高めることで株価を上昇させ、株主に還元するという手法をとっています。

ですので、配当利回りが低いからと言って即悲観する必要はないのですが、そのような無配株は株価が上がってなんぼです。

ここ数年のチャートを眺めてみるとZIMMER BIOMETの株価はさほど上がっていないです。

株主還元という物差しで見ると、、、イケてないですね。

唯一評価できるとしたら、純損失を出した2018年でさえも配当を出したことでしょうか(少ないですが)。


参考でPER(倍)の推移も見てみましょう。

米国株のPERはここ数年20倍を下回ると割安といえますので、このグラフを見ると割安なのかなと思います。



続いて、貸借対照表を見てみましょう(単位:ドル)。

医療機器メーカーなので工場も必要でしょうし、高価な製造機器も多数必要でしょうから、固定費が高めですね。

まぁ、異常なほど固定費が高いということでもないので、この部分は問題ないかなぁと思います。

気になるのは流動負債と流動資産の差が縮まっていることです。

流動資産と流動負債の額が逆転したら(つまり、1年以内に返さないといけない借金より1年以内に工面できる資産より多くなったら)財務的に黄色信号ですから、ここは気を付けて見ていく必要がありそうです。


次に自己資本比率(%)の推移を見ていきましょう。

自己資本比率は上向いている印象ですね。

固定負債が減ってきているので、そこは評価できますね。

つまり、すぐに破綻することはなさそうと言えそうです。


ROEを見てみましょう。

まぁ、純利益がギザギザなんで、ROEもギザギザですね。

ですので、ちょっと評価するのが難しいところですが、結論は損益計算書の結論と一緒ですね。

つまり、いも次郎は爆発します。


さて、最後にキャッシュフロー関連を見ていきましょう。

企業買収を積極的に進めた2016年に営業キャッシュフロー(本業で生み出したキャッシュを示す)が激増し、その後比較的安定してキャッシュを生み出しているようです。

ですので、営業利益率でも言及しましたが、本業の方はいい感じなのかなという印象です。

結論

今回から利益安定性・財務健全性・株主還元性・成長性の4軸を5点満点で評価していきます。

なお、株式投資で重要な指標である「株価が割安かどうか」は株価に依存しますので、ここではあえて評価することはやめておきます。

利益安定性 (ストレスフリー度)2 / 5 点
財務健全性 (ストレスフリー度)3 / 5 点
株主還元性 (わくわく度)1 / 5 点
成長性 (わくわく度)3 / 5 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください

利益安定性は、営業利益率や営業キャッシュフローを見る限りではそこまで悪くはないですが、いかんせんイケイケな感じなので純利益が安定はしていません。

事実、2018年に純損失を出していますので、ちょっとストレスがたまりそうです。


財務的には流動資本と流動負債の動きが少し気にはなりますが、自己資本比率も十分高いですし、まぁ問題はなさそうです。


株主還元性は、、、うん微妙です。

またBuybackを再開したらここはまた評価が変わってくるかもしれませんが、今のところちょっと評価できないです。


最後に成長性はイケイケ買収を行っていますし、投資もそこそこ行っています。

その効果が今のところ劇的に表れているとは言い難いのですが、今後はそこそこ成長する可能性はあるのではないでしょうか。



今回も少し辛口でしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!

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