【会計ソフト】安定のイントゥイット(INTU)

こんにちは。
いも次郎です。

今回紹介するのはイントゥイット(Intuit Inc, INTU)です。

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企業概要

イントゥイットは中小企業向け、個人向けの会計ソフトウェアおよび関連サービスを提供するソフトウェア会社です。

日本でもマネーフォワードに代表されるような会計や家計簿管理を行うアプリがありますが、これの米国版という感じでしょうか。

また、イントゥイットは納税申告ソフトウェアも提供しています。

設立は1983年で、主に米国で事業を展開しています。

アフターコロナで劇的に伸びそうな銘柄ではありませんが、税金の申告がなくなることはありませんし、会計ソフトは景気に関係なく不要になることはなさそうですので、IT企業にしては安定した大人しめの銘柄のような感じはします。

データ分析

さて、まずは損益計算書を見ていきます。

損益計算書(単位:ドル)

毎年しっかり純利益を出しています。

また売上原価も低いですし、年によって形が大きく崩れるということもありません。

いも次郎が好きな損益計算書です。

売上高推移(ドル)

なかなかイケイケですね。

提供するソフトやサービス的には決して新しい分野という感じではないものの、やっぱりIT業界って上り調子なんですね。

営業利益率(%)

営業利益率もおおむね25%を超えていますし、動きもそこまでないので、安定して稼げるのかなぁという感じですね。

いも次郎が大好きな安定株の匂いがします

EPS(ドル/株)

一株当たりの純利益を表すEPSですが、こちらも順調に上昇しています。

投資家としてこの傾向はいい材料ではないでしょうか。

株主還元

続いては株主還元について見ていきましょう。

まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。

高配当ではありませんが、無配株が多いIT系にしてはしっかり配当を出していますし、ちゃんと増配しているので僕は素直に評価できると思います。

またイントゥイットはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。

Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。

流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。

Buybackを含めた利回りは次の通りです。

やっぱりBuybackはあてになりませんね。

まぁ年利10%の株主還元を毎年求めるということはしませんが、まぁ2%以上はキープしてほしいなぁというのが正直なところです。

しっかり会社を成長させて株価で株主還元してくれればいいという考えもありますが。。。

っということで、株価の推移は次の通りです。

2016年と比較して3倍程度になっています。

株価を見るとキャピタルゲインでしっかり株主還元されているといえそうです。

まぁでもバブってるという説もありますし、もう少し安定した株主還元の方がいも次郎は好きですね。

下のグラフは利益のうちどれぐらい配当にお金を割いているかを表す配当性向です。

下降線を描いているので、やはりしっかり稼いでいる分、もう少し株主に還元してほしいなぁというのが正直なところでしょうか。

この辺りは若干投資家個人個人の好みになってくるので、いちいち株主還元しなくても成長し続ければいい、株価で返せ、という意見もあるでしょう。

ただ、そういう場合には往々にしてバブルの危険性が付きまといますし、IT分野にしては若干成熟している感もありますので、うつリーマン投資家にとってはちょっとリスキーかなというのがいも次郎の意見です。

貸借対照表(単位:ドル)

次に貸借対照表を見ていきましょう。

いやぁ、なかなかの優等生ですね。

この2年は流動資産ですべての負債をカバーできています。

純資産の額も伸びていますし、まぁ何かあってもすぐには傾かなさそうです。

自己資本比率(%)

自己資本比率を見ても着々と財務優良企業の道を歩んでいるように思えます。

2020年は一時的に自己資本比率が下がっていますが、コロナ禍もありましたし、よく高水準を維持していると思います。

ROE(%)

純資産に対してどれだけ利益をあげられたかを示すROE(=純利益/自己資本)ですが、ちょっと下降気味ではあるものの、正直直近で最も低い41%でも化け物級だと思いますので、かなりの高水準を維持しています。

自己資本比率が低いわけでもないので、非常にうまく利益をあげられているなぁという印象です。

キャッシュフロー(単位:ドル)

最後にキャッシュフローを見ていきます。

まず営業キャッシュフローは毎年増やしていますので、本業は好調なのだなぁというのがここから読み取れます。

2020年に財務キャッシュフローで現金を調達しているようで、期末現金をかなり確保しています。

何やら長期債務によって資金を調達したようです。

ですので、バランスシートも固定負債が増えています。

何かするんですかねぇ。

今後の動向が気になります。

また、若干投資キャッシュフローの額が少ないかなぁというところも少し気になります。

結論

データから10点満点で下記の4項目を評価します。

利益安定性 (ストレスフリー度)9 / 10 点
財務健全性 (ストレスフリー度)7 / 10 点
株主還元性 (わくわく度)5 / 10 点
成長性 (わくわく度) 6 / 10 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください

データを見る限りではなかなかいい企業でしたね。

利益安定性は、営業利益率も高水準ですし、売上高、営業キャッシュフローも安定して伸ばしているのでかなり高評価です。

財務健全性も、あの流動資産の多さと、純資産の伸びを考えるとかなり高評価です。

ただ、2020年で長期債務により多額の資金を調達したこともあって、何かするのかなぁという感じですし、もしかしたら今後その動き次第ではバランスシートの形も変わってくるかもしれないので、ちょっと辛口で7点を付けました。

株主還元性は、株価は順調に上がっていますし、ここ数年は増配しているので、その辺りは評価できますが、Buybackの軽さがちょっと際立ったので、辛口の5点です。

最後に成長性ですが、売上高・営業キャッシュフローが順調に伸びていることを考慮すると、今後も成長が期待できますし、資金調達をして何かをしようとしているようにも見えるので、成長に貪欲なところも見て取れます。

ただし、急激に伸びるようなソフトウェア・サービスではないことと、投資キャッシュフローの額が少ないのが気になるため、少し辛口の6点としました。

まぁ総評としては安定性高めで高評価だと思います。

ただまだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!

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