【人事システム】いぶし銀のADP(ADP)

こんにちは。
いも次郎です。

今回紹介するのはADP(Automatic Data Processing, Inc, ADP)です。

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企業概要

ADPは人事や給与などの管理システムを提供する会社です。

従業員の勤務時間集計管理、給与支払い、採用管理、福利厚生や保険など、人事関連のシステムを幅広く提供しています。

創立は1949年であり、最初は手作業での給与支払い委託管理業から始まり、パンチカードの製造、コンピューター管理への以降と、時代に合った給与支払いシステムを構築してきました。

本社はニュージャージー州パターソンにあり、世界中で事業を展開しています。

データ分析

さて、まずは損益計算書を見ていきます。

損益計算書(単位:ドル)

最近分析してきた銘柄に比べて大人しめですね。

毎年しっかり純利益を出しています。

形もおかしな形になってないですし、いぶし銀な損益計算書です。

売上高推移(ドル)

じわじわと売上高を伸ばしています。

老舗なれど成長を止めずという姿勢を感じられます。

営業利益率(%)

グラフでは急激な動きを見せているように見えますが、その差は3%もないですし、下降線を描いているわけでもないので、この辺りも安定して稼げる土台を築き上げているという印象ですね。

EPS(ドル/株)

1株当たりの純利益を示すEPSも上昇傾向と言えそうです。

波も激しいわけではありませんし、緩やかというかしっかり上がっています。

いも次郎の精神も安定しそうです。

株主還元

続いては株主還元について見ていきましょう。

まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。

毎年増配していますので、いい傾向だと思います。

配当利回りは、ぼちぼちというところでしょうか。

ただADPはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。

Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。

流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。

Buybackを含めた利回りは次の通りです。

利回りは下降線を描いています。

水準はまぁまぁですが、やっぱりBuybackだとすぐやめちゃったり、こうやって下降線描いたりしがち(容認しがち)になるので、ある程度成熟した分野でもありますので、安定した配当金をしっかり出して欲しいなぁと、いも次郎なんかは思うわけですね。。。

下のグラフは利益のうちどれぐらい配当にお金を割いているかを表す配当性向です。

ちょいとギザギザですが、おしなべて高水準ではありますね。

まぁなので、一応株主には目が向いているとは思いますが、うーんって感じですね。


株価の推移を見ておきましょう。

株価もコロナ禍に見舞われてから少し調子が悪いですね。

米国株はコロナ禍の影響を受けて一番底を打った後、上昇傾向にあったんですが、そういう傾向ではないため、コロナ禍の影響がかなりある企業なのか、それ以外にあまりいい材料がないのか、どちらでしょうかね。

コロナ禍であっても人事システムは必要ですし、なんとなくコロナ禍というより後者のような気がします。

貸借対照表(単位:ドル)

次に貸借対照表を見ていきましょう。

流動資産多めですね。

その分流動負債も多く、若干肉薄することありますね。

ちなみに、この流動資産はほとんど預金のようですが、使途制限付きの預金のようです。

この預金は用途をあらかじめ定めておき、その用途でのみ引き出すような預金です。

自己資本比率(%)

自己資本比率はまぁ10%前後を推移していますし、最近は上昇傾向にありますから、まぁ、うんって感じですね。

今まで見てきた銘柄が良すぎたんですかね、、、

ROE(%)

自己資本に対してどれだけ利益をあげたかを示すROEですが、こちらはまずまずというところでしょうか。

まぁ自己資本比率低めですから、こんなものかなぁという感じでしょうか。

キャッシュフロー(単位:ドル)

最後にキャッシュフローを見ていきます。

まず、営業キャッシュフローですが、毎年しっかり出していますし、ここ数年は増加傾向なので、いい感じではないでしょうか。

2016年と2017年で少し激しい動きを見せていますが、これはs016年にさっき出てきた使途制限付き預金(投資キャッシュとカウント)を現金同等物に入れ替えて、2017年に逆のことをやっています。

2017年に企業を買収していますので、そのための現金を用意していたのでしょうか。

キャッシュフローはそこまでおかしな感じはしませんし、まぁ健全かなぁという感じですね。

結論

データから10点満点で下記の4項目を評価します。

利益安定性 (ストレスフリー度)7 / 10 点
財務健全性 (ストレスフリー度)3 / 10 点
株主還元性 (わくわく度)4 / 10 点
成長性 (わくわく度)5 / 10 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください

今回はちょっと辛口です。

まず利益安定性は売上高も伸ばしていますし、営業利益率も悪くない、また営業キャッシュフローもしっかり出しているので高評価です。

財務健全性ですが、自己資本比率が低めだったこと、流動資産と流動負債が若干肉薄することがあるということでもっと低めの評価にしようかなぁと思ったのですが、キャッシュフローはまぁまぁ普通なので3点です。

株主還元性も少し辛口で、利回りはそこそこの水準だと思うのですが、やっぱりBuybackっていうことと、ここ数年利回りが減少傾向にあるので、4点です

成長性ですが、まぁ分野的には若干成熟しているのかなぁという感じもするのですが、投資にもお金を使っていますし、売上高も営業キャッシュフローも上昇傾向なので、ぼちぼちの5点です。

今回は少し辛口でしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!

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